上質紙を徹底比較 印刷・筆記適正と厚み選び
紙は、私たちの生活や仕事に欠かせない存在です。資料やポスター、名刺、作品制作など、用途によって紙に求められる性能はさまざまです。特に「上質紙」は、なめらかな書き心地ときれいな印刷再現が魅力で、幅広いシーンで活躍しています。この記事では、上質紙の厚みごとの特性や印刷テスト、筆記テストの結果をもとに、どんな用途にどの厚みを選ぶのが良いかを詳しくご紹介します。上質紙の特徴や魅力に関する内容は、別記事「上質紙の魅力を深く知る 素材としての強さと役割」もご参照ください。
上質紙の厚みと種類を理解する
上質紙とは何か
上質紙とは、表面にコーティングをしていない紙のことで、印刷や筆記がしやすく、白さやなめらかさが特徴です。文字や画像をくっきりと再現できるため、書類から作品制作まで幅広い用途に使われます。
上質紙の厚みの種類と呼び方
上質紙には複数の厚みがあります。これらは紙の重さ(連量)や厚み(ミリメートル)で分類され、厚みに応じて、それぞれ適した用途があります。※連量や厚みの詳細については、こちらの記事でご説明していますのでご参照ください。
以下は代表的な厚みの、紙の柔らかさの画像と特徴になります。
厚み名称 | 連量 | 特徴 |
---|---|---|
薄口 | 55kg | コピー用紙より軽く柔らかい質感で、コストを抑えたい大量印刷やメモ用紙などに向いています。ただし裏移りしやすい薄さです。 |
中厚口 | 70kg | コピー用紙よりわずかに厚く、軽やかで日常的な文書や試し刷りに最適です。 |
厚口 | 90kg | 標準的な印刷用紙で、履歴書やビジネス文書などに向いています。 |
特厚口 | 110kg | しっかりとした厚みで安心感があり、案内状やポスターに適しています。 |
最厚口 | 135kg | 存在感があり、高級感を演出する印刷物におすすめです。 |
超厚口 | 180kg | カードや台紙など、特別な作品やアイテム制作に最適な特厚紙です。 |
上質紙の印刷テスト結果を比較する
レーザープリントとインクジェットプリントの違い
実際にレーザープリントとインクジェットプリントで印刷したテスト結果を比べてみました。どちらもフォントや画像が美しく出力できていますが、細かい違いがあります。
レーザープリント
- 発色がはっきりとしていて、文字や線がシャープに出ます。
- 細かい文字や罫線など、精度が求められる印刷に適しています。
- 表面の乾きが早く、裏移りが少ないです。
インクジェットプリント
- 色のグラデーションが滑らかで、写真やイラストを美しく表現できます。
- 用紙によってはインクが少しにじむ場合もありますが、テカリもなくきれいに印刷できます。
- 柔らかい風合いを演出したい印刷物に向いています。
実際の印刷結果を比較すると、文字のくっきり度ではレーザープリントがやや優勢ですが、写真の再現性ではインクジェットプリントも負けていません。どちらも上質紙との相性は良好です。
上質紙の筆記テストでわかる使い心地
書き心地テストの結果
上質紙は筆記具の滑りが良く、書き心地に優れています。ボールペン、万年筆、サインペンなどさまざまな筆記具で試したところ、滲みもなくスムーズに文字を書くことができました。
裏移りテストで厚み差を検証
筆記後、紙の裏側へのインクの透けや裏移りを確認したところ、次のような結果になりました。
- 薄口(55kg) 裏移りがはっきり見えるため、両面印刷や両面筆記には不向きです。
- 中厚口(70kg) 若干裏移りが見えるものの、日常使いには十分な品質です。
- 厚口(90kg) ほとんど裏移りせず、安心して使えます。
- 特厚口(110kg)以上 裏移りはほぼなく、万年筆などインク量が多い筆記具でも安心です。
※それぞれの厚みにつき、油性ペン(上)と水性ペン(下)で裏写りのテストをしましたが、ご覧の通り、油性ペン(上)の方が裏写りしやすいです。油性ペンで両面筆記を想定する場合は、90kg以上の厚みを選ぶと安心です。
用途別 上質紙のおすすめ厚み
ビジネス文書や資料
中厚口(70kg)や厚口(90kg)は、扱いやすくコストも抑えられるため、社内資料やメモ用紙、履歴書などに適しています。特に厚口は適度な高級感もあり、外部向けの文書に好まれます。
案内状やポスター
特厚口(110kg)は、しっかりとした印象を与えたいときに最適です。レジュメや案内状、両面印刷のポスターにもおすすめです。
パンフレットやDM
最厚口(135kg)は厚みと高級感を両立できるため、パンフレットやDMなど、大切な情報を届ける印刷物にぴったりです。
名刺や作品制作
超厚口(180kg)は、名刺やカード、作品展示用の台紙など、強い存在感が求められる用途に最適です。厚みがあるため、立体感や高級感を演出できます。
上質紙を選ぶときのポイント
印刷物の用途を決める
まずは、どんな用途で紙を使うのかをはっきりさせることが大切です。文章主体か、写真を多用するのか、両面印刷するのかで、適した厚みや印刷方法が変わってきます。
書き心地を試す
特に筆記を重視する場合は、実際に試し書きをしてみるのがおすすめです。手触りやペンの走り具合を確かめることで、失敗のない紙選びができます。
コストとのバランス
厚みが増すほど紙の価格も高くなるため、コスト面も考慮する必要があります。大量印刷の場合は、コストと品質のバランスを見極めることが大切です。
上質紙は、その滑らかさや発色の良さから、ビジネスでも作品制作でも欠かせない存在です。紙は単なる素材ではなく、人と人、情報と感情をつなぐ大切な媒体でもあります。今回ご紹介した印刷テストや筆記テストの結果を参考に、あなたの目的にぴったりの上質紙を選んでみてください。きっと紙の世界が、これまで以上に楽しく感じられるはずです。