クラフト紙にプリントしてオリジナル紙グッズを作る
おしゃれに使える紙として、近年クラフト紙の注目度が高まっています。以前はチラシやメニューなどといえば白い紙や光沢のあるコート紙が一般的でしたが、今ではあえてクラフト紙を使うお店やブランドが増えています。その理由は、紙の風合いや色合いが「ナチュラル」「あたたかみがある」「目を引く」といった効果を持っているからです。
この記事では、実際にクラフト紙に印刷した紙の使い方を、写真とともにご紹介します。さらに、クラフト紙が選ばれるようになった背景や、当ストアのお客様の実例も交えて、紙の持つ可能性にふれてみたいと思います。
クラフト紙が印刷に選ばれる理由
ナチュラルな色味と個性が印象を残す
クラフト紙の一番の特徴は、茶色がかったナチュラルな色味と、紙の表面に見えるわずかなムラや繊維の質感です。白い紙にはない「素朴さ」や「味わい」があり、見る人の記憶に残りやすくなります。
イベントやお店の案内を印象的に伝えたいとき、あえてクラフト紙を使うことで、自然体でやさしい雰囲気を演出できます。人の手が加わったようなあたたかみを感じさせたいときにも適しています。
印刷の仕上がりもきれいにできる
クラフト紙は見た目の風合いに加えて、レーザープリンタ・インクジェットプリンタのどちらでも印刷が可能です。文字や図案もしっかりと出力でき、写真などの表現もある程度可能です。
従来は印刷適性に不安があると思われがちでしたが、当ストアで取り扱っている70g/㎡のクラフト紙は、表面が比較的なめらかで、プリンタとの相性も良好です。
実例で見るクラフト紙の印刷活用
ここでは、実際にクラフト紙に印刷した4つの使い方をご紹介します。
A4クラフト紙でつくるメニュー表
ウッド調・オーガニック・ナチュラルな雰囲気のインテリアとクラフト紙の相性は良好です。
実際、飲食店のお客様から「コート紙のメニューをクラフト紙に変えたことで、店の雰囲気に合うようになった」「紙自体を褒めてもらうことが増えた」という声も届いています。
イベントのフライヤーにも最適
クラフト紙は、街のイベントやマルシェの案内など、フライヤーとしても活躍します。少し色味があるため、白地の紙よりも目を引きやすく、手に取ってもらえる確率が高まるといわれています。
当ストアのお客様である印刷会社の方からは、「以前まで白いコート紙で印刷していた折込広告を、クラフト紙に変えたところ、閲覧率と売上が上がった」との報告がありました。紙の選び方ひとつで、伝えたい内容がより届きやすくなる好例といえます。
オリジナルのブックカバーづくり
クラフト紙は、自分だけのブックカバーをつくる素材としても人気です。文庫本にぴったり合うサイズに折り、好きな絵柄や模様をプリントすることで、手軽におしゃれな読書アイテムが完成します。
また、厚すぎない紙なので、本の開閉もしやすく、使いやすさも備えています。プレゼントとして本を包むときにも活用できます。
ラッピングに使えるオリジナル包装紙
A4サイズのクラフト紙に、ドット模様やコーヒー豆のパターンを印刷すれば、それだけでオリジナルのラッピングペーパーができます。ちょっとしたお菓子や小物を包むのにぴったりで、個性を演出したいときに重宝します。
市販の包装紙と違い、自分のブランドやテーマに合わせて自由にデザインできるのが魅力です。店舗のオリジナル包装にも最適です。
クラフト紙が選ばれる時代背景
サステナブル志向と素材の再評価
近年は「必要以上に加工されたもの」よりも、「素材そのものの魅力を活かす」デザインが見直されています。クラフト紙は、過度に漂白や加工をしていないため、素材の自然な風合いをそのまま活かすことができます。
この考え方は、サステナブル志向の高まりとも重なります。再生紙や自然素材の使用が増えるなかで、クラフト紙も「環境に配慮した選択肢」として認識されつつあります。
少部数でも個性を出せる時代に
家庭用プリンタの性能向上や、少部数印刷サービスの充実によって、今では誰でも簡単に自分のデザインを紙に印刷できるようになりました。
ZINE(ジン)やハンドメイドイベント、個人ブランドの立ち上げなど、小規模ながらも丁寧に表現を行う場面が増えたことで、「白い紙よりも表情のあるクラフト紙」が重宝されています。
まとめ 1枚の紙が伝える世界
クラフト紙は、ただの包装紙や印刷用紙ではなく、見る人に「記憶に残る印象」を届ける力を持っています。メニュー表やフライヤー、ブックカバーなど、どれも「紙でできる表現」の幅を感じさせてくれます。
紙の色や手触り、印刷との相性を工夫することで、想いを伝えるための紙の役割は、これからも広がっていくでしょう。デジタル全盛のいまだからこそ、手にとったときのぬくもりや、自然な風合いの良さが、あらためて注目されているのかもしれません。
クラフト紙そのものの種類や特性について詳しく知りたい方は、別記事「クラフト紙の魅力と印刷適正・筆記の相性を解説」もあわせてご覧ください。