代表的な紙厚と用途例
紙にはいろいろな厚さや重さがあります。ここでは、紙の厚さと日常でよく使われる紙(印刷用紙・包装紙)の用途例についてご案内いたします。
紙の重さ(厚さ)の基準
連量とは
連量は、ある決まった大きさ(例えば、四六判:788mm × 1091mm)の紙を1,000枚集めたときの重さ(kg)です。日本ではよく使われている方法です。
米坪とは
米坪は、紙1平方メートルの重さをグラム(g/m²)で表します。これは、海外の紙や国際的な基準で使われています。
印刷用紙の厚さと用途例
以下の表に、よく使われる紙の重さとその使い道をまとめました。
連量(四六判基準) | 米坪(g/m²) | 紙厚(μm) | 主な使い道 |
---|---|---|---|
55kg | 64g | 70~80μm | やや薄いコピー用紙、折り紙、ページの多い冊子の本文 |
70kg | 81.4g | 80~100μm | コピー用紙、本の本文、パンフレット・チラシ |
90kg | 104.7g | 90~130μm | ややしっかりしたパンフレット、商品カタログ |
110kg | 127.9g | 100~160μm | しっかりしたパンフレット、会社案内、ポスター、チケット |
135kg | 157g | 140~190μm | 高級なパンフレット、やや薄いハガキ・名刺 |
180kg | 209.3g | 210~260μm | 名刺・ハガキ、パッケージ |
薄くて軽いので、大量に使うときや冊子にする時に向いています。厚い紙は、丈夫でしっかりした印象のため、高級感を出したいときにぴったりです。同じ銘柄の紙でも、厚手の方が、高級な印象を与えます。
包装紙における紙の厚さと用途例
包装紙にもさまざまな厚さがあり、用途によって適した種類が異なります。
連量(四六判基準) | 米坪(g/m²) | 紙厚(μm) | 主な使い道 |
30~40kg | 35~50g | 50~70μm | 薄手の包装紙、緩衝材、小物・小さい箱のラッピング、半透明の書籍カバー(グラシン紙) |
50~60kg | 60~75g | 70~100μm | ギフト包装、小さいサイズの紙袋、本屋の書籍カバー |
70~90kg | 80~110g | 100~150μm | ショップ袋、高級包装紙、しっかりしたギフトラッピング |
100kg以上 | 120g以上 | 160μm以上 | 高級パッケージ、ブランド包装、耐久性のある袋 |
包装紙の選び方は、商品の大きさや用途に合わせて適切な厚さを選ぶことが大切です。薄手の包装紙は軽くて柔らかいため小物や球面などの立体物のラッピングに向いています。厚手のものは耐久性があり、高級感を演出できますが、折りづらいため大きい物のラッピングに適しています。
紙の重さ(厚さ)と価格の関係
紙の価格は、その重さによって決まることが多いです。一般的に、紙は重量が増すほど原材料の使用量が増えるため、価格も高くなります。
例えば、同じ種類の紙であっても、55kgの紙より90kgの紙の方が価格が高くなるのが一般的です。これは、厚い紙の方が繊維密度が高く、製造に必要な材料や加工工程が増えるためです。
印刷物を作る際には、用途に応じた紙の重量とコストを考慮しながら選ぶことが重要です。軽い紙を選べばコストを抑えることができますが、耐久性や仕上がりの質も考慮する必要があります。
まとめ
紙の重さ(厚さ)とその特徴を知ることで、何に使うかに合った紙を選びやすくなります。普段使っている紙がどのくらいの重さなのか、一度調べてみると面白いかもしれません。紙の選び方を知ると、もっと便利に使えるようになります。