紙の品種とその特徴・用途例
紙には多くの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。まず、紙を大きく分類すると、印刷・包装用の薄い紙である「紙」、箱やボード紙などの厚紙である「板紙」に分けられます。「紙」は主に印刷や筆記に適した用途に使われるのに対し、「板紙」は厚みや強度を活かしてパッケージや箱などの用途に利用されます。それぞれの特性を理解し、適切な紙を選ぶことが重要です。ここでは、それぞれの代表的な種類について詳しく説明します。
紙、板紙の比較表
紙の代表的な種類
紙の種類 | 特徴 | 主な用途 |
---|---|---|
上質紙 | 白色度が高く、印刷適性に優れる | コピー用紙、書籍、チラシ |
コート紙 | 表面が滑らかで発色が良い | 雑誌、ポスター、カタログ |
新聞用紙 | 軽量で吸湿性が高く安価 | 新聞、折込チラシ、包装材 |
クラフト紙 | 強度が高く破れにくい | 紙袋、封筒、梱包材 |
和紙 | 繊維が長く独特の風合い | 書道、障子紙、便箋 |
板紙の代表的な種類
板紙の種類 | 特徴 | 主な用途 |
コートボール紙 | 印刷適性が高い | 菓子箱、化粧品パッケージ、名刺 |
白板紙 | 表面が滑らかで印刷向き | 書籍表紙、ファイル、紙製ケース |
チップボール紙 | 再生紙で強度がある | 本の表紙、ボードゲーム、工業用パッケージ |
段ボール原紙 | 衝撃吸収性が高い | 段ボール箱、物流用梱包材 |
紙の種類と特徴
●上質紙(非塗工印刷用紙)
上質紙は、化学パルプを主原料として作られた紙で、不純物が少なく、白色度が高いのが特徴です。表面が滑らかで、鉛筆やボールペンでの筆記にも適しています。また、印刷適性も高いため、オフセット印刷などに広く使用されます。
主な用途: コピー用紙、書籍の本文用紙、チラシやパンフレット
●コート紙(塗工印刷用紙)
コート紙は、紙の表面に白色顔料を含むコーティング剤を塗布し、平滑性や光沢を持たせた紙です。発色が良く、写真やカラフルな印刷物に適しています。種類には、光沢のある「アート紙」や、落ち着いた質感の「マットコート紙」があります。
主な用途: 雑誌やカタログ、ポスターやフライヤー、高品質な印刷物
●新聞用紙
新聞用紙は、リサイクルパルプを多く含み、軽量で吸湿性の高い紙です。インクの吸収が速く、大量印刷に適しています。コストが安く、短期間で消費される印刷物に使われることが多いです。
主な用途: 新聞、折込チラシ、包装材
●クラフト紙
クラフト紙は、未晒(みさらし)クラフトパルプや晒(さらし)クラフトパルプを原料とし、強度が高く耐久性に優れています。破れにくく、引っ張りや折り曲げにも強いため、包装用途に適しています。
主な用途: 紙袋や封筒、梱包材、工作用紙
●和紙
和紙は、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)などの植物繊維を使用した日本独自の紙です。繊維が長く、独特の風合いがあり、薄くても破れにくい特性を持っています。吸水性や通気性にも優れています。
主な用途: 書道や水墨画、障子紙、和風の包装紙や便箋
板紙の種類と特徴
●コートボール紙
表面にコーティングが施され、印刷適性が高い板紙です。食品や日用品のパッケージに使用されます。
主な用途: 菓子箱、化粧品パッケージ、名刺
●白板紙
白色度が高く、表面が滑らかで印刷しやすい板紙です。比較的軽量でありながら、しっかりとした質感があります。
主な用途: 書籍の表紙、ファイルや紙製ケース
●チップボール紙
古紙を主原料とした再生紙で、強度が高くコストも低いため、工業用途に多く使用されます。
主な用途: 本の表紙(ハードカバー)、ボードゲームの台紙、工業用パッケージ
●段ボール原紙
段ボール箱を構成するための板紙で、表面のライナー紙と中芯紙で構成され、耐久性と衝撃吸収性に優れています。
主な用途: 段ボール箱、物流用梱包材
まとめ
紙にはさまざまな種類があり、それぞれ特性が異なります。用途に合った紙を選ぶことで、印刷や加工の品質を向上させることができます。上記以外にも、多種多様な種類の紙が存在します。身の回りの紙製品を見直し、その特徴を理解することで、より適切に活用することができるでしょう。
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